インド出張へ、対話集会に参加して見えたこと
2018年に私たちはインドへ事業進出を始め、Kisetsu Saison Finance (India) Pvt Ltd.(以下:Credit Saison India)を設立しました。
現在では、現地メンバーを中心に約600名が勤務し、日本から出向している日本人社員はたったの1名。地域のことを熟知している現地メンバーが、ビジネスを日々牽引しています。
今年4月、インドに出張し、現地で開催されたタウンホールミーティングという対話集会に参加したグローバル統括部の菅野さんにその時のお話を聞きました。
※記事の内容は、取材当時のものです。
―菅野さんは入社3年目と聞きました。入社前からグローバル事業に興味があったのですか?
私は、大学3年生の時に貧困問題の取材をしにアメリカのロサンゼルスに行きました。
この取材を通して、貧困を改善するには無償支援(返済不要の資金提供や衣食住の提供等をするだけで見返りがない支援)ではなく、支援する側にとってリターンのあるサステナブルな支援を行う必要があると思いました。
無償支援は支援する側の経済環境が悪化した際に支援が滞ってしまうリスクもあるため、ビジネスを通して支援する側にもリターンがある方法での支援が、本当の意味でのサステナブルな支援につながると考えるようになりました。
入社前はグローバル事業部について詳しく知らなかったのですが、入社後にグローバル事業部が海外でファイナンシャルインクルージョンを推進していることを知り、共感しました。
今後も私たちの事業を通して1人でも多くの方の生活が豊かになるよう間接的に推進していきたいと思っています。
ーインド出張時に現地で参加された「タウンホールミーティング」とはどんなイベントなんですか?
タウンホールミーティングは、インドでデジタルレンディングを展開しているCredit Saison Indiaの四半期ごとの全社イベントで、インド国内に点在している各支店(現在約20支店)をつなぎ、情報共有やネットワーキングを行うイベントです。
イベントを通して、社内の一体感を高め、共通のゴールであるインドのファイナンシャルインクルージョンを加速させる原動力を生み出しています。
開催場所は、Credit Saison Indiaベンガルール本社で、100~150人程度がリアルで参加、各拠点の方はオンラインで参加していました。
私は、グローバル統括部にて海外子会社の管理及び関連部門への報告業務を担当しているのですが、当社社長の水野社長をはじめ、財務部長や広報室長などがインドのCredit Saison Indiaの現地視察に行くことになり、私も同行しタウンホールミーティングに参加しました。
ー菅野さんが参加した中で、率直に感じたことやタウンホールミーティングの魅力について教えてほしいです。
タウンホールミーティングで“全拠点の社員が一同に介し、「会社の業績」と「個人の昇進」を全社員で祝うこと”これに驚きました!
日本では社員の目の前で社長が会社の業績を発表することや、社員の昇進を全社員の前で祝う会社は多くないと思いますが、Credit Saison Indiaでは全社員が会社業績や同僚の昇進に対して拍手や大きな称賛のリアクションをしていて、一体感を強く感じました。
特に個人の昇進が発表された際には、上司が部下の日頃の仕事ぶりや昇進理由を説明しており、私は普段会社で褒められることが少ないので私が当事者だったら…と考えたら感動して涙が出そうになりました(笑)
また、タウンホールミーティングでは、途中で昇進した社員がいきなり歌いだす場面があるなど、陽気で明るい社員も多いんだなという印象を受けました!
そして、タウンホールミーティングの魅力は「フランクさ」だと思います。
日本で社員を集めてタウンホールミーティングを開催するとなると、椅子がきれいに並べられて、偉い人が前に座り、スーツを着た社員が全員座って話を聞く姿しか想像できないです。。
でも、Credit Saison Indiaにおいては社員が役職関係なくフランクに一つの場所に集まり、交流しながら会社の年度結果について知る場となっており、そのフランクさがタウンホールミーティングの魅力だと感じました。
ー先日グローバル事業全体のイベントであるグローバルサミットが東京で開催されましたが、サミットとタウンホールミーティングとの違いはどんなところでしたか?
個人的にはグローバルサミットは各国のビジネスを横断的に知ること、各国の方とコミュニケーションを通して実務が円滑に進むような人間関係を構築することといった「ビジネスの側面」が強いと感じています。
一方で、タウンホールミーティングは「社員の会社に対するエンゲージメント(帰属意識)を高める」側面が強いと思いました。
日本と比べて海外では転職が普遍的であり、1つの会社で定年まで働く人は多くない印象を持っています。
会社の風通しという面では健全だと思う一方で、Credit Saison Indiaのような成長フェーズの会社だと優秀な人材に長く会社に留まってもらうことが会社の成長に必要だと思います。
そこで会社としてタウンホールミーティングを通じて社員同士が交流し、会社についてフランクに知ってもらう機会を設けて社員のエンゲージメントを高め、長期で働きたいと思う環境を作ろうとしているのだと思いました。
ーインドのメンバーと直接会ってみて、どんなことを感じましたか?
インドメンバーはフランクな方が多い印象です!
すれ違うと挨拶してくれたり、私が困っていた際には解決するまで一緒に行動してくれたり、一部のメンバーはタウンホールミーティング後に私にたくさん餌付けのように食べ物をくれたりとフランクに接してくれました(笑)
「このお菓子おいしいからぜひ食べな!」と声をかけてくれてインドの伝統的なお菓子をくれたり、また「帰る前には挨拶をしたいから、ぜひ連絡してね」とメッセージをくれた方もいました。
働く場所は日本とインドで違うけれど、同じチームのメンバーとして、相手を尊重して思いやりを持って接してくれる優しい方が多かったです。
ー菅野さんは、今所属しているグローバル事業部でこれからどんなことにチャレンジしたいですか?
私たちのグローバル事業はビジネスを通して、金融サービスを提供し、用途はそれぞれ異なりますが金融サービスを利用される方々の生活が豊かになることを後押ししています。
これこそが本来あるべき姿のサステナブルな支援だと理解し、また共感しています。
今はまだ社会人3年目なのでまずは目の前の仕事を精度高くこなし、早く事業部に貢献できるようになり、将来的には当社のビジネスを社外の人に伝えるような仕事をしたいと思っています。
それがグローバル事業なのか全社的な事業なのかはわからないですが、今回の出張で直接足を運んで現地を見ることの大切さを感じたので今後もチャンスがあれば現地に足を運んで現地を理解し、日本側からグローバル事業をサポートしていきたいです。
ー菅野さん、ありがとうございました!