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誰もがシチズンディベロッパーに?!未体験のノーコード・ローコード開発に役員がチャレンジ!推進役のメンバー「ノーコーダーズ」にインタビュー

新聞などメディアで何かと目にすることが多い「DX」という言葉。
DXは「デジタルトランスフォーメーション」の略で「デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革すること」を意味します。

私たちクレディセゾンは2019年よりデジタル技術の活用を本格化。2021年からCSDX戦略(クレディセゾンのDX戦略)を策定し推進しています。
コロナ禍を経て社会が大きく変化する中、デジタル技術の活用は、便利で豊かな生活を送るためには欠かせないだけでなく、イノベーション創出と切っても切り離せません。

私たちの進めるDXは、CX(顧客体験)、EX(従業員体験)の両方か、いずれかに寄与するものでなくてはならないという大前提があります。
取り組みの一つとして、これまで外注していたシステム開発の一部を、中途入社のエンジニア集団が自ら手掛けたり、営業や管理部門など全く別の畑で働いていた社員を公募でリスキリングするなどして、システムの内製開発に取り組んでいます。
それによりスピード感のあるユーザー視点での開発手法を手に入れた!という手ごたえはあるのですが、多種多様な社内ニーズに対して社内エンジニアのリソースは不足という現状が…。

そのような中、ビジネスシステム開発部のメンバーが、プログラミングが書けなくても、アプリを使って職場の課題解決を行える「ノーコード・ローコード開発」に着眼。
全社展開を目指して、役員が推進役になるべく「ノーコード・ローコード研修」を実施することとなりました。
今回は、研修の企画・運営に携わった社員に、取り組みの背景や苦労話、実際の研修の様子などインタビューしました!

Q.そもそも、ノーコード・ローコード開発とは、どのような開発のことでしょう?
 
(斉藤)一般的に、プログラムを書くシステム開発を「プロ・コード開発」というのに対して、IT知識やプログラム知識がなくても、アプリを活用して開発できる技術を「ノーコード・ローコード開発」(以下、ローコード開発)と言います。

当社では、2019年のテクノロジーセンター発足以降、社内外の課題を社内エンジニアが開発を進めてきましたが、人材やコスト、時間が限られる中、従来型のシステム開発ではすべての課題を解決できない状況にあります。
そんな中、「ローコード開発」を増やして、社内外の課題解決をもっと進めよう、という動きは、最近他社でも多く見受けられます。

  斉藤 陽子(さいとう ようこ)
クレディセゾン ビジネスシステム開発部 
ローコード内製グループ

Q.では、今回なぜ社員向けではなく、役員向けに「ローコード開発研修」を実施したのでしょうか。
 
(吉川)ですよね。笑 
きっかけは、私たちビジネスシステム開発部が、ビジネス戦略会議(経営層を前に、自由に各部門がアイディアを提案できる場)で、将来的にローコード開発を全社展開していきたい、と話したことでした。
そしたら、当社のDXを率いている取締役の小野さんが、「どうせ全社で推進するなら、我々役員が体験して、『自分たちだってこのアプリ作ったんだから、みんなもできるよ』と推進役になりましょうよ」と言ってくれたのです。
その場にいた役員のみなさんも興味を持ってくれたので、その会議から3か月後に自分たちで研修を実施することになりました。

Q.そもそも、みなさんはローコード開発の知見はあったのですか?
 
(全員)いやいやいや。
 
(斉藤)私たち、全社でローコード開発を推進していこう!と宣言したものの、そもそも全員やったことがなくて。笑
そんな状況ですから、まずはお試しで、部内で貸し出している図書コーナーの「図書管理アプリ」を作ってみることから始めました。
青山さん、やってたよね?
 
(青山)はい、こういうのは若手メンバーの出番なので!笑
入社1、2年のメンバー4人が吉川さんに呼ばれて、ちょっとこんなのやってみない?と声をかけられ、やりました。
まずは、1週間くらいでそれぞれ4人がアプリを作り、そのイイトコどりで1つのアプリを完成させました。
作っている最中は不安だったんですが、あ、けっこうできるもんだな、という感覚でしたね。

青山 怜華(あおやま れいか)
クレディセゾン ビジネスシステム開発部 
ファイナンスグループ

 (吉川)そうなんです、実際やってみてもらうと、意外にいい感じのものができて。
そこから、部内で、ローコード開発に今後携わりたい人を募集したんです。通常業務にプラスオンされることになりますが、それでも13名が手を挙げてくれて。
そのメンバーを「ノーコーダーズ」と命名し、研修準備にとりかかりました。

 吉川 陵(よしかわ りょう) ※写真左
クレディセゾン ビジネスシステム開発部 
ローコード内製グループ(兼)ファイナンスグループ 課長

Q.ノーコーダーズ!わかりやすくていいですね!!笑 研修準備は、すんなりと?
 
(吉川)もちろん、そんなわけはなく。笑
実務は、斉藤さんがリーダーになって進めてくれました。
 
(斉藤)まずは、ノーコーダーズには、1カ月間、研修プログラムを受講してもらって。そこで、ローコード開発の基礎知識を身に着けました。
その上で、研修当日のお題を、ファイナンス部門のメンバーと話して、リアルに近い事例に決定。
その後、開発シナリオを自分たちで考えて作りました。
最終的にその手順書は100ページにも及びました。
通常業務以外の時間で進めなければいけないので、けっこうタイトだったし、ハラハラしました。

Q.実際に研修を受けた役員のみなさんはどんな反応でしたか?
 
(青山)手元の手順書を読んで、サクサク進めている役員も何人かいましたね。
役員のみなさん、40・50代ですが、年齢関係なく、感覚でできるものなんだとも感じました。結局、ほとんどの方が最終ゴールだった「全シナリオを完成させる」までたどり着きました。
終わった後の感想では、実は昔プログラミングの勉強したことがあったから楽しかったとか、自分が担当している事業部で取り入れていきたいなど、前向きな発言が多かったのも印象的です。

ローコード研修 当日の様子


(吉川)今回、ノーコーダーズが研修当日、役員のみなさんをサポートしている様子も嬉しかったですね。たった2カ月で、ここまで成長できるものか、と。
 
(青山)そう言っていただけると嬉しいです。
私も今回携わってみて、アプリの開発ってこんなに簡単にできるんだ!というのは新しい発見でした。
ここにたどり着くまで、やらないといけないタスクが多々あり大変でしたが、やりがいを感じています!
 
(吉川)元々、部長の土志田(としだ)さんは、やりたいことをやらせてくれる上司です。
よく、プライマリーキャリア(主担当業務)、セカンダリーキャリア(サブ担当業務)について土志田さんが話してくれるのですが、「仕事を属人的にせず、個人がいろんなスキルを身に着ける」ことを重視しています。

今回、参加してくれたメンバーが2カ月でここまでセカンダリーキャリアとしてローコード開発のスキルを身に着けられたのは、自信につながるんじゃないかと思います。

Q.最後に。今後、ローコード開発を、社内でどのように広げていきたいと思いますか?
 
(吉川)まずは、我々ノーコーダーズがスキルをあげてしていくことが大切です。
3月の役員研修の時点では、部内のプロジェクトチームでしたが、この春、正式に組織として結成しました。もう少し時間を割いて、取り組んでいきたいと思います。
 
もう1点は、社内の全部門でのDX化を、プロ・コードをかけるテクノロジーセンターと一緒に進めていくことです。
研修後すでに、何名かの役員が部門内でこの動きをシェアしてくれて、いくつかの部門からは業務改善の相談を受けています。
これからは、それぞれの部門の人たちもノーコーダーズの一員として、共にシチズンディベロッパーになれたら嬉しいです。

 また、お話聞かせてください!