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子どもたちが自立した消費者になれるように。クレジットカード会社のわたしたちだからできる、金融教育活動

クレディセゾンでは、2019年12月より、全国の中高生を対象に金融教育活動(出張授業 ~SAISON TEACHER~)を実施しています。この活動は、当社社員が自ら講師となり、それぞれの学校のニーズに合わせたプログラムで授業を行うのが特徴で、2022年7月までに実施してきた数は、累計で200回、参加した学生さんの数でいうと、なんと9,894人!

今回、自らも講師として登壇しているCS企画部の佐藤有悟さん、工藤絵里奈さんに、クレディセゾンが金融教育を行う意義について、どのように感じているか聞いてみました。

※記事の内容は取材当時のものです。

佐藤 有悟(さとう ゆうご) ※写真右
株式会社クレディセゾン CS企画部 課長
商品企画、事業開発などを経て、2019年3月から現職

工藤 絵里奈(くどう えりな) ※写真左
株式会社クレディセゾン CS企画部
セゾンカウンターでの営業を経て2021年10月から現職

活動のきっかけは、営業現場で見たトラブル

佐藤:この活動は、営業現場で働く社員が、お金のトラブルに遭っている若い人を目の当たりにした事がきっかけでした。

その社員が「トラブルに巻き込まれる若い人を一人でも減らしたい!子どもたちの未来が安心かつ豊かなものになるために、クレジットカード会社だからこそ持つ知見を、次世代に伝えていきたい」と社内ベンチャープログラムで提案し、社内の賛同を得て、活動を開始することになりました。

現在「出張授業~SAISON TEACHER~」として全国の中学校と高校を対象に、クレジットカードやキャッシュレス、キャリア教育などをテーマとした授業を行っています。

直接収益につながる活動ではないので、社内で受け入れられるのかを心配しましたが、ふたを開けてみれば好意的な反応が多く、「社会貢献活動にきちんと取り組めていることを誇りに思う」「講師として授業に参加してみたい」など、社会貢献活動として社内においても少しずつ浸透しています。

子どもたちがおかれる環境にも、大きな変化がありました。2022年4月からの成年年齢の引き下げでは、18歳から親の承諾なしでクレジットカードの契約ができるようになりました。

また、キャッシュレス決済の普及もあり、高校生でもスマホ決済やデビットカードを利用して買い物やゲーム課金する人たちは増えているため、金融リテラシーの必要性を一層感じています。

私たちだからこそ伝えられることを、一人でも多くの子どもたちに届けたい

工藤:私たちのこだわりは、日頃、営業現場などでクレジットカードを利用するお客様と接点を持ち、専門的な知識をもつ社員が授業を行っていることです。

オンライン授業にも対応しますが、できる限り直接顔が見える対面で、講義形式ではなくワーク中心の一緒に考えるスタイルをとっています。

また、次世代を担う子どもたちに分け隔てなく届けたいという想いから、ご要望があれば、離島でも、少人数でも、土曜日であっても、日本全国可能な限り足を運んでいます(もちろん無償です。笑)。今年度から、聴覚に障がいのある社員による、ろう学校での授業も受付を始めました。

<実施授業内容 一例:50分×2コマ>
●  授業の導入部分では、身の回りの支払い手段から、キャッシュレスについて考え、決済手段の違い等を解説します。

●  その後、クレジットカードの仕組みや基本機能などの基礎知識、約束(契約)を守ることの大切さを理解し、利用方法についても学びます。

●  まとめとして、クレジットカードのじょうずな使い方を考え、便利な点だけでなく、注意点を踏まえて利用する姿勢を身に付けていきます。

学生にとって身近に感じられるようにするにはどうしたらよいか、試行錯誤の連続。。。

佐藤:活動開始から2年半を超え、今でこそ手ごたえを感じるようになってきましたが、私たちと学生さんのジェネレーションギャップを感じることもあります。日頃、おこづかいでのお買物以外、支払いをほとんど経験したことのない学生さんにとって、やや縁遠いテーマをいかに身近に感じてもらうか、今でも試行錯誤の連続です。

活動開始当初から今日まで、授業後には毎回欠かさず振り返りを行い、担当講師、学生のみなさん、教員方の声を基にブラッシュアップを繰り返しています。授業のコンセプトは当初から変わっていませんが、その内容や伝え方は、開始当初と今ではまるで別物になっています。

佐藤さんの授業の様子

学生さんから見れば見知らぬ大人がやってきて、突然興味のない話を繰り広げるわけです。人見知りもされますし、目の前の受験に役立つ話でもありません。短時間で興味を惹きつけないことには、本当に伝えたい事が伝えられないため、身近に感じてもらうための工夫が必要だと感じました。

その中で掴んでいったのが、講師の人間味をだすことでした。自己紹介のユーモアに加え、講師ごとに違う一人の生活者としての、日常のエピソードを交えるようにしたところ、学生さんの反応が見違えるようによくなりました。

工藤:佐藤さんが言うように学生さんは私たちの授業にはじめから興味を示してくれるとは限りません。学生の興味を惹くためにも事前に学校の教員と打ち合わせをし、学生が今どのようなことに興味があるのか、どのようなことを知りたがっているのかをヒアリングして授業に取り入れています。

例えば、スマホゲームに熱中している学生がいるのであれば、スマホゲームに課金しすぎて困ったという失敗事例や、ネットショッピングをしている生徒が多いということなら、私自身がネットショッピングをするときはこんな使い方をしているよなど、身近に感じてもらえるようなエピソードを加えます。すると、学生も「自分に関係がある話だ!」と興味を示してくれます。

また、トラブル事例とその対処法を考えるワークも好評です。自ら考えながら答えを導くので理解も深まります。担任の先生も一緒に考えていただくこともあります。

工藤さんの授業の様子

佐藤:お金の使い方に絶対的な正解はないし、大人になれば自分で考えて判断しなければなりません。だから授業では正解のない問いに自ら考え判断するワークを組み込み、学習指導要領の「探求」も意識しています。

授業後のアンケートでは「生徒にとって身近な話題を交えながら、クレジットカードのメリットとデメリットの両面について学ぶことができた。」「ワークの時間が多く、考えながら理解を深めることができた」と先生方からも好評で、とても嬉しく思っています。

子どもたちの幸せな未来のために、より良い授業を提供できるよう、探求し続けます!

佐藤:当社は「総合生活サービスグループ」をビジョンに掲げ、生活者に寄り添って、生活に関わるあらゆる困りごとを解決することを目指しています。

クレジットカードのほかに住宅ローン、アパートやマンションなどを賃貸する際の保証サービスなど、ライフイベントに関するさまざまな金融のサービスを提供していますので、今後は当社だからできる金融教育プログラムを多数開発して、学校現場のニーズに合わせて柔軟に提供していきます。

私たちの金融教育プログラムの提供を通して、「子どもたちの幸せな未来、安心かつ豊かなお金との付き合い方」をサポートしていきたいと思っています。

― 佐藤さん、工藤さん、ありがとうございました!


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