インドで体感した新たな価値観、そして女性の社会進出を考える
毎年3月8日は国際女性デー。女性の権利を守りジェンダー平等の実現を目指すために国連が制定した日です。
現在、クレディセゾンでは多くの女性が活躍しています。国際女性デーへよせて、 クレディセゾンで実際に働く女性の皆さんと活動を連載でご紹介します。
インドという異国の地で奮闘する水野さんに、ご自身の活動について、そして女性の社会進出がまだあまり進んでいないインド社会においてCEO&Directorとして活躍するPreshaさんについてお話を伺いました。
今回はインタビューの後編です。
※記事の内容は取材当時のものです。前編は以下からご覧いただけます。
KSF のPreshaさんについて教えてください。
Preshaは設立当初からKSFを率いている女性です。
実際に会う前は、若くして起業経験があったり、会社を率いる方なので“The仕事人間”を想像していましたが、まだ社員数が少ない頃は自宅へ社員を招いてくれたり、CEO自ら私の家探しを手伝ってくれたり(今住んでいる家はPreshaが探してくれ、一緒に見学もしてくれたうちの一軒です)、パーティーでは中心になって踊ったりと非常に社員思いで親しみやすく近い存在です。
日々少しの隙間もないミーティングをこなして忙しいながらも、新しく入った社員へはいつもPreshaから声をかけているのを見ます。日本語に訳すと良い表現が見つからないのですが、社員(特に女性社員はみんな)は口をそろえて※“Down to earth”なCEOを非常に尊敬しています。
※“Down to earth”… “偉ぶらず謙虚な様子
PreshさんやKSFの社員の皆さんと過ごす中で、インドでの女性の社会進出について水野さんはどう考えますか?
インドでは都市部では女性の社会進出が進んできてはいるものの、やはり男尊女卑が色濃く残る場面を日々目にします。
しかしKSF社内ではPreshaよりも年上であったり社会人経験が長い方もみんな彼女のことを信頼・尊敬しており、そういった差別を感じることはありません。彼女の迷いのない判断、判断を下すまでのリサーチやプロセス、そして説得力がそうさせているのだと思います!
そして彼女だけでなく、KSFでは多くの女性がリーダーポジションについており、他の女性社員もみんな”こんなに女性が働きやすい会社はない“と言っています。外国人の私にも良い意味で特別扱いや差別もないです。
先日女性リーダーに話を聞く会があり、他拠点の社員もオンラインから質問をしたり大盛況でした。Finance業界で女性リーダーはまだ少ないがどのようにチャレンジしてきたか、自己肯定感をどう高めているか、ワークライフバランスをどうやってとっているのかなど、国は違っても抱える問題や悩みはみんな一緒なんだなと、社員からの質問を通して感じました。
Preshaさんを筆頭にしたKSFは今後どのように進化していくと考えますか?
KSFは、チームを率いるリーダーに女性を多数起用しています。(チーム全体でみてみると、人事部は女性が64%、Financeチームもちょうど半数が女性という割合です)。日本の本社と比べるとまだ少ない割合に思えますが、インドではすごいことです。全体を通すと女性の割合は半数にまだ届いていませんが、どの拠点でも女性同士の結束は非常に固いです。
先日発足した新しいプロジェクトでも、ビジネスとプロダクトチームを率いるのは共に30代女性です。KSFでは、新しいポジションの方を外から採用するよりも、社内から登用することが多いですし、チャンスは平等に与えられ、その際に性別は問いません。
最後に、今後のインドでの活動について水野さんの想いを聞かせてください。
インドに4年以上いて感じるのは、事前の情報が少なすぎて、駐在員だけでなくその家族や誰もが不安を抱えながら現地に入られているということです。
私も漠然とした不安はありましたが、意外と現地に入ってみればなんとかなるものです。(もちろん最低限の事前リサーチや日本とは違う国にいるということを理解した上でですが…。)
いつもみなさんに驚かれますが、住めば都というのはインドにいても感じます。一人の情報発信やできることには限界がありますが、少しでも多くの人がチャレンジしやすい環境を整える、現地での関係を構築する、情報をシェアするのも、駐在させていただいた社員の務めだと私は考えています。
社会人何年目になってもわくわくしながら、そして日々新しいことを勉強し、新しい価値観に触れることをこれからも続けていきたいです。