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【後編】生活者のカーボンニュートラル実践にむけて、クレジットカード会社としてできること

クレディセゾンでは、2022年6月、国内では初めてとなる、決済データを活用する気候変動対策をテーマとしたコンセプトクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」(以下:becoz card/ビコーズカード)の発行を開始しました。

今回、クレディセゾンだからできるサステナビリティという視点で誕生した、「becoz card」の開発背景について、デジタルマーケティング部の牧野さん、戦略企画部の大曲さんにインタビューしました。記事は前後編の2本構成で、前編は「becoz card誕生の背景」、後編は「サービスリリースまでの奮闘と未来への思い」についてお届けします。

※記事の内容は取材当時のものです。前編は以下からご覧いただけます。

大曲 愛子(おおまがり あいこ) ※写真左
株式会社クレディセゾン 戦略企画部

牧野 和子(まきの かずこ) ※写真右
株式会社クレディセゾン デジタルマーケティング部

地球環境によいことをしたい、という潜在的なニーズに応えるサービスへの挑戦

ーサービス開発までスムーズに進んだのでしょうか?

牧野:決済データを活用した様々な協業を担当していますが、法人向けのソリューションが中心で、お客様に還元できるサービスが提供できたらいいなと思っていました。今回、会員様に還元できる新たな決済データの活用の未来が見えたので、とてもワクワクしましたが、このサービスを提供する目的や世界観など、お客様に共感いただけるサービスにするために、両社の思いがぶつかることもありました。

大曲:カーボンニュートラルのソリューションにおいても、法人向けは増えていますが、個人の生活者へのサービス、特に金融サービスでの取り組みは国内で例がなく、本当に顧客ニーズはあるのか、事業として成功するのか、といった社内の声が出るなど、決して平坦な道のりではありませんでした。

ーなぜ両社の出会いからわずか9ヵ月でサービスの提供にいたったのでしょうか?

大曲:カード決済データを通じて、生活者がカーボンニュートラルに向けた行動変容の選択肢を持つ、という世界観の実現への強い思いがあったからこそですが、クレディセゾンらしいサステナビリティを目指す中、当社だから実現できたといえることが二つあります。

一つは、提携カードとして全く新しいカードを開発するには、コストも膨大で、期間も年単位でかかることがありますが、すでに170先以上の協業実績がある、スマホ完結の決済サービス『SAISON CARD Digital』のスキームを活用できたことです。

牧野:もう一つは、当社が約2,600万人のカード会員様のご利用データなどを統合管理し、最適化された情報配信を行うなど、マーケティングへのオルタナティブデータ活用事業にすでに取り組んでいたことが大きいです。

カード決済の多くは、クレジットカード会社もしくは決済代行会社などを経由して当社に決済データが届きます。そのため、同じ加盟店でカードを使ったとしても、クレジットカード会社や決済代行会社ごとに登録されている加盟店名が異なっており、そのままでは決済データとして活用することができません。

2018年から、煩雑に表記される加盟店データを、会社名、ブランド名、カテゴリーなどに統一表記で分類するデータクレンジングを行っています。そのため、今回決済データを算定する、DoconomyのCO2 排出量可視化技術「Åland Index(オーランド インデックス)」に容易に紐づけることができたのです。

※カード決済データ連携時のCO2排出量可視化イメージ


「becoz card」から生まれるお客様や企業、そして社内における新しいコミュニケーション

ーこのプロジェクトにおける、お客様や社内の反応はどうですか?

大曲:6月のDATAFLUCT主催の環境イベントで、来場するお客様と直接お話をする機会がありました。「おもしろい取り組みですね」と興味を持ってくださる方がとても多かったのが印象的でした。

牧野:学生さんや小さなお子様を連れた親子連れなどが多く、若年層の世代の方たちが環境問題に興味関心をお持ちなんだと実感しました。ポイントが付くとか、お得なカードかどうか、ではなく、環境に何かよいアクションをしたい、という方にきっかけを提供したい、という思いに共感いただけたことが嬉しかったです。

大曲:またこのプロジェクトは、発案者である財務経理部長をリーダーに、私たちデジタルマーケティング部、戦略企画部に加え、東・西日本営業部、広報室などが参画し、部門横断型で推進しています。各部の役割に固執することなく、ネットワークやアイデアを活かして、ポジティブに楽しみながら活動しており、他部門や社員個人での参加もウエルカムで、社内活性につながる開かれたプロジェクトになっていると感じています。

※環境イベントに部門横断型プロジェクトチームで参画

ー「becoz card」を通してどんな未来をつくりたいですか?

牧野:becoz cardの提供により、CO2削減に対して何かしらアクションを起こしたい、と考える会員様をサポートしていきたいです。今まで知ることができなかった、毎月の決済データのCO2排出量を確認いただくことで、日々のお買い物の中で、どのカテゴリーが、どの決済の排出量が多いのか、把握していただくことができます。それを受けて、今日からの買い物で工夫をしてみる、オフセットプランを使ってみるなど、CO2削減に向けていろんな選択肢があることを体感していただきたいです。楽しみながら、地球環境にとってよいアクションにチャレンジしている、という会員様が増えていくと嬉しいです。

大曲:また、『becoz card』を通じて、新たなマーケットを創造してきたいです。すでにいろいろな事業者の方から多数お声をかけていただいて、ディスカッションを始めています。共感してくださる事業者の皆様とのコラボレーションにより、会員様にとって、楽しくて、取り組みやすい、より多くの選択肢を提示していきたいと考えています。

※1 クレディセゾン調べ(2022年8月時点)
※2 引用元:博報堂生活者の脱炭素意識&アクション調査」①意識篇結果

SAISON CARD Digital for becoz詳細ページ:
https://www.saisoncard.co.jp/lp/becoz/index.html?cd=14V1&sd=601&mi=1003001

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