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【後編】社員が社員のために。教えることが、新しい自分の発見と喜びにつながる

クレディセゾンでは、2022年6月より、社員自身が持つ専門・得意領域スキルを他の社員に講師となって教える実践型研修制度「セゾンの学び」の講座を開講しています。

「セゾンの学び」を企画し、本格展開まで導いた、プロジェクト立役者であり、「セゾンの学び」校長の執行役員 磯部泰之さんに、活動への想いや、思い描く近い未来についてインタビューしました。記事は、前後編の2本構成でお届けします。今回はインタビューの後編です。
※記事の内容は取材当時のものです。前編は以下からご覧いただけます。

磯部 泰之(いそべ やすゆき) 
株式会社クレディセゾン 執行役員
Collection&Researchビジネス戦略 クレジット事業部長

オンライン授業の難しさを乗り越えて

今回講師として応募してくれた皆さんは、人に教える事はもちろん、不特定多数の部門の方とやりとりをするのが初めての方ばかりです。しかも、現在オンライン授業を基本にやっているので生徒の反応が分かりにくい部分もあり、初回は特に緊張している様子でした。質疑応答の時間では、受講者から質問が全く出ずに、沈黙が続く事もしばしば…。そんな時は事務局がすかさずフォローに入り、対応しました。

そういったことから、希望者を対象に、企業向け研修を実施する関連会社の株式会社JBMコンサルタントで「先生役としての研修」を受けてもらっています。この研修では「授業内容のまとめ方」や「授業の進め方のポイント」など先生としてのコツを学びます。

例えば、授業冒頭に「アイスブレイク」や「自己紹介」の時間を設けることや、教科書となる資料づくりのコツなど、実践的なポイントが多くあります。そうすると、これまでは授業の進行が精一杯だった先生が、授業内で「〇〇さん、大丈夫ですか?」「今のところで分からない点はありますか?」など受講者に目配りまでできるようになり、授業内容の理解も容易となるなど飛躍的に授業の質が上がります。

授業後の振り返りの時間では、事務局として活動を続けているプロジェクトメンバーも大絶賛で(笑)。事務局メンバーも先生達同様に手探りではありますが、講師役の皆さんを全面的にサポートし、そして、先生役の皆さんの成長を自分の事のように喜んでいます。

事務局メンバーとのミーティング

部門や年代を問わず、学ぶ機会を提供できる

現在社内では、全国どこからでもオンライン授業を視聴できるため、全国から受講申し込みがあり、直近の2講座では、合計26部門、総勢80名の応募がありました。幅広い部門から、年代や経験を問わず、多くの方が応募してくれて、とても嬉しいです。

また予想をしていなかった反応もありました。例えば、先日実施した「エクセル初心者向け講座」には、事務局が想定した以上に多くの方が集まりました。その中にはベテラン社員の方も多くみられ、「今まで機会がなかったけれど、実はエクセルを使えるようになりたいと思っていた」「エクセルを利用するチームに異動したので学びたい」など、理由は様々ですが、学びなおすきっかけを探していた方にとって、「リスキリングの機会」としてのニーズがあることがわかりました。

その道のスペシャリストが一層輝けるように

―これまでの講座を通して、プロジェクトの皆さんの中で様々な発見があったと思います。「セゾンの学び」の今後の展開について教えてください。

現在、月1~2回の講座を実施しています。先生役として色々なスキルを持った社員にもっと参加してもらい、授業のラインナップを増やして、幅広い授業を行っていきたいと思っています。

例えば、決算書の読み方や、不動産ビジネスのイロハ、今さら聞けないクレジットカードのイロハなど、社会人として、あるいはクレディセゾンに勤めている者として、色々な事業部や部門について、ぜひ実務を担当する社員から直接聞いてもらいたいですね。日常の業務にも活かせると思いますし、これをきっかけに部門間のつながりや興味関心が増し、社内のコミュニケーションが活性化すればと思います。

また、プロジェクト当初から目標としていますが、社内だけでなく、クレディセゾンのグループ会社や提携クライアント、出資先のベンチャーなどにも展開していきたいと思っています。当社以外の社員の方にも、先生・生徒の両方で参加していただく事で、授業の幅が広がります。当社のパートナーネットワークを活かし、取り組んでいきたいですね。

そして少し先の話になるかもしれませんが、世の中のニーズにマッチしたテーマの授業を外部に有料で展開し、社員の副業としてもっていけることを目指していきたいと思っています。

その道のプロとして社外へ向けて講師として対価を得て授業を行うことで、社員一人一人の可能性を広げる機会を提供していきたいと思っています。「クレディセゾンには多種多様なすごいスキルを持った社員がたくさんいるらしいぞ」といったブランドイメージを築ければ最高だなと思っています。